食料品

食料品の値段は他のヨーロッパの主要都市と比べて極端に高いとまでは思いませんが、問題は品質ですね。一般的に言って生鮮食料品の品質はそんなに高くはないように思います。どうも、こちらの方では古くなってきたから値段を下げて売る、という習慣があまりないようです。(腐りかけたものは時々まとめて安く売っていますが(^_^;)) ということで、野菜や果物などよく見て買わないと、いたみかけたものを掴まされることがあります。肉類や乳製品なども賞味期限切れのが売られていることはまずないですが、期限切れ間近ということはよくあります。賞味期限はよく見てから購入した方がいいでしょう。
 

野菜

やはり北国だけあって、今一つ質が良くないです。しなびかけたものも多いですし。一度入荷したら、それがなくなるまでは次のが入荷しないという仕組みにでもなっているのでしょうか。とにかく、入荷したてのものを狙って買うというのがうまい買い方だと思います。そのためには、いくつかのスーパーを渡り歩くというのも悪くないかもしれません。
もちろん、多くの野菜はヨーロッパの他の国から輸入されてきていますが、ハーブ類やレタス類はフィンランド産のがあって、その多くは栽培用ポットに入っていて根がそのまま付いています。ですから、結構長持ちしますし、ハーブ類は使わなければ、日の当たるところに置いておけばそのまま育ちます。私も現在バジルとコリアンダーを育てているところです(^_^;) バジルは4月に買ってきたものですが、これを書いている6月10日現在、まだ元気に育っています。
私がよく買うのは、マッシュルーム・パプリカ・ズッキーニといったところでしょうか。マッシュルームはスープに入れてもよし、炒めてもよし、生でサラダに入れてもよし(ただし、新鮮なものに限ります)ということで、非常に使い勝手の良い野菜ですね。栄養価は少ないらしいですが(^_^;) パプリカ、ズッキーニも生でサラダに入れてもおいしいし、炒めてもおいしいのでなかなか使えます。フィンランドの野菜はそういうわけで、大抵あまりおいしくないですが、ジャガイモだけは別です。これはどこで買っても大抵はずれはなく、おいしいですね。日本人が米にこだわるのと同じように、こちらの人はジャガイモにこだわるのでしょうか?
 

パン

基本的には黒くて甘い、というのがフィンランドのパンの印象です。四角いライ麦を多用したパン(食パンを小さくしたような感じ)は、甘くてなかなかおいしいです。チーズ(特にクリームチーズ系)がよく合います。そのほか、ちょっと固めのドーナツを薄くしたような丸いパンなども多く売られています。フランスパンのようなのも売っていますが、あれはあまりパリっとした食感がなく、私には今一つにしか思えません。でも、パンは基本的に好きで毎朝食べています。
 

乳製品

どうも太りすぎを気にする人が多いのか、低脂肪製品が目立ちます。kevytと書かれているのがそうですね。(そのわりには、町中でけっこうバカバカ食べている人たちを見かけますけど、あれだけ食べていればいくら低脂肪食品を選んでいても無駄ではないかな?) フィンランド語ではRasvaaというみたいですが、出来るだけ低脂肪でないものを選ぶようにしています。なお、ValioとIngmanがフィンランドにおける乳製品関連の二大メーカーというところでしょうか。

ヨーグルトは結構たくさん売られていて、安くておいしいです。私は牛乳はどちらかといえば苦手なので、朝はいつもヨーグルトを食べています。ただ、注意をしなければいけないのは、ヨーグルトのようでそうでないものがいくつか売られているという点です。一つは、Viili(綴りは不明)とかいう、酸乳と呼ばれるもので、これはヨーグルトに似ていますが、妙にねばっとしていて、私には辛いですね。一度間違えて買ってしまったのですが、そのときはミューズリにかけて食べました。そうすると、まあ普通のヨーグルトとそんなに食感が変わらなかったような。もう一つ、Yosaとか書かれている食品があって、これは乳製品ではなくて麦か何かのでんぷんをα化して食感を酸乳に似せた、ラクトースアレルギー者向けの食品のようです。これはもう最悪に不味いですね。間違えてこれを朝食べてしまった日は、私は一日元気が出ませんでした(^_^;)

チーズもフィンランド製のものが結構売られています。私はValioのエメンタールが結構好きですね。スライスしたものが売られていて、切らなくていいのが便利です。(日本のスライスチーズとは違います。もちろん、そのようなプロセスチーズも売られてはいますが。) あと、こちらでよく見るのは日本の焼き豆腐のような感じの、まさに「焼きチーズ」ですね。どうもラップランドの特産らしいのですが、我々には謎の食品です。大学の学食で食べたとき、野菜ソテーのような料理に一度入っていたことがあって、それをまねて野菜炒めなどに一緒に入れて食べましたが、なかなかいけます。菜食主義者のための肉の代わりとしては最適ではないかと思います(^_^;)
 

肉類

こちらでも、日本で買えるのとほぼ同じ物が売られていますが、牛肉は日本より安い感じで、鶏肉は日本より高いという印象があります。そもそも鶏肉は固まり以外はあまり売られていないですね。そういう点で結構苦労します。豚肉はかなりポピュラーで、普通に安く売られているのですが、結構臭いのでいかにして臭いを消すかが問題です。牛肉も結構固いので、どうやって食べるのがbestか、研究の余地がありそうです。
 

魚介類

鮭などの魚は結構普通に売られていますが、質の良いものでないと臭いがきついかもしれません。そのほかにも結構不気味な魚も売られていますが、私には何なのかよく分かりません。あと、魚の卵類も何種類か売られていますね。(鮭のいくらのようなもの) ただ、こちらでは日本で普通に買えるエビの類があまりなく、ピラフに入れるような小さいエビか、甘エビのようか感じの皮付きの冷凍されたもの以外は、非常に高い感じがします。ブラックタイガーみたいな感じのそれほど大きくない冷凍エビが10匹程度で1000円くらいしていますから。
 

コーヒー

フィンランド人は、(一人当たりの)コーヒーの消費量が世界一多いということで知られているようですが、コーヒー豆も大量に安く売られています。もっとも、ほとんどが挽いたものを真空パックしたもので、大抵500g入りで売られています。普通15〜20 FIMくらいですね。100g当たり60円前後ってことになるんでしょうか。そのかわり、例えばキリマンジャロとかブルーマウンテンなどの豆の種類で売られていなくて、たぶん適当にブレンドされたものが売られているのだと思います。この辺の人は味にこだわらないのでしょうか?(^_^;)
 

酒類

こちらでは、アルコール度数が4.7度を超えるものは国営のAlkoという酒屋でしか売れないことになっており、スーパーなどに売られているのは度数がそれ以下のビールやシードル類に限られます。(それも21時を過ぎると売ってはいけないことになっているので注意が必要です。) 当然、スーパーなどにはワインやウィスキーはなく、そういうものは必然的にAlkoに買いに行くことになります。

ワインはそれなりに種類も揃っていますが、全体的には(ヨーロッパの他の国に比べて)高いですね。ただ、輸送費などはそれほどかからないので、日本で買うよりは安いと思います。フランスワインなどは充実していますが、意外とイタリア・ドイツワインなどは少ない気がします。それ以外にも、ハンガリー、ブルガリアなどの旧東欧圏のワインが比較的安い値段で売られているので、そういうのが狙い目かもしれません。私自身はスペインの赤ワインが好きなので、それほど不自由はしておりませんが。

ビールは、等級がアルコール度数に応じていくつかに分かれているようです。等級Iというのは、度数が1,2度のほとんどノン・アルコールと言ってもいいような低級のビールで、安く売られていますが私はまだ飲んだことがありません。等級IIというのは見たことなくて、次は等級IIIになります。これは4.7度以下のビールで普通にスーパーに売られているものですが、これがまたどれを飲んでもアメリカのライトビールみたいな感じで、うまくありません。それを越えるものは等級IVになりますが、これはAlkoに行かなければ手に入りません。これにはさらにIV Aというのと、IV Bという2種類あるようです。Aの方は大体5%台で、日本でみる普通のビールという感じですね。Bの方は度数が8度前後で、かなりきつくあまりおいしいとも思えませんので、高い金を払ってまで飲むものではないですね。

以下では等級IIIのものに絞って話を進めていきますが、どれを飲んでもまずいものの、その中でもまだマシなものがいくつかあることが徐々に分かってきました。私の印象では、Lapin Kultaの作っているLegendや、Lapin Kluta Premiumというのが比較的おいしいような感じがします。あと、いくつか黒ビール系のがあって、それらも少しは味が強い感じがして、悪くはないかも。以下に等級IIIのビール(330ml入り瓶)のスーパーマーケットによる値段の差異を表にまとめてみました。これは単に私がビールを買う上での参考にするために作ったもので、ここに住んでいない人には何の役にも立たなくてすみません。なお、以下の表の値段は瓶代を含みません(単位はFIM)。銘柄の後の括弧内はアルコール度数を表します。値段が微妙に違うのが面白いです。まあ、いずれにせよ6FIMということは、日本円で100円くらいですから、多少うまくなくてもあまり文句は言えないですね。日本の“発泡酒”より安いわけですから。なお、データは今後徐々に増やしていく予定です(^_^;)
(2000年6月10日記)
 
 
K-Market Valintatalo Stockman SIWA Alepa S-Market Sesto
Lapin Kulta Premium(4.5) 6.10
Lapin Kulta Special (4.5) 6.00 6.20
Lapin Kulta Legend (4.5) 6.10 6.10 6.00 6.20
Olvi Spcical  6.10
Olvi Dark (4.3) 6.40 6.50
Olvi CXX Premium (4.5) 6.20
Paten Dark (4.5) 6.50
Kommodori 6.40
Kommodori Dark 6.70
Karjala 6.10
Koff 6.00
Tuborg 6.50
Sandels 6.40
Carlsberg (4.5) 6.40 6.40
Saxon (4.5) 6.00
Laivuri 6.40
Hartwall classic 6.30
Hartwall 1836 6.40
Karuh